「暗号資産ってよく聞くけれど、実際には何なのかよく分からない…」
そんな人も多いのではないでしょうか。
暗号資産:インターネット上で取引が出来るデジタル資産のこと
ビットコインやイーサリアムといった名前は知っていても、その仕組みや誕生の背景までは意外と知られていません。
実は暗号資産は、2008年に起きた世界的な金融危機をきっかけに生まれました。
従来の銀行や政府に依存するお金への不安が高まる中、「誰にも管理されない新しいお金」というアイデアが注目を集めたのです。
この記事では、暗号資産の成り立ちと仕組みを初心者にもわかりやすく解説し、なぜ今も世界中で注目され続けているのかを一緒に見ていきましょう。
ちなみに暗号資産という名称が世界共通。
「クリプト」の和訳は「暗号」なのに・・・誰が「仮想」とつけたのか・・・・
広辞苑で「仮想」の意味を調べると
実際には存在しない事物を、あるものとして想定すること
と書かれています。
つまり「仮想通貨」=「実際には存在しないお金?幻のお金?」
のようなニュアンスが出来てしまっていたと思います。
2018年に開かれたG1ベンチャーでは有識者の方が仮想通貨という名前がいろいろ誤解を生んでしまったと話されています。
一番最初に「仮想通貨」ってつけた人・・・($・・)/~~~
2020年に日本も「暗号資産」と世界共通の名称に変更した、という経緯があります。
Contents
暗号資産はなぜ生まれたのか?
暗号資産を理解するためには、その誕生の背景を知ることがとても大切です。
2008年に世界中を揺るがせた金融危機は、銀行や金融機関に依存するお金の仕組みへの信頼を大きく揺るがしました。
そんな時代に登場したのが、サトシ・ナカモトという人物(正体不明)が提案したビットコインです。
「改ざんされにくく、誰の許可もいらない新しい通貨」というコンセプトは、従来の金融に疑問を持つ人々にとって革命的なものでした。
ここでは、暗号資産が誕生するまでの時代背景と、その思想について見ていきましょう。
2008年の金融危機とお金への不信感
2008年、アメリカの住宅ローン問題を発端にリーマン・ショックと呼ばれる世界的な金融危機が起きました。
大手銀行や投資会社が相次いで破綻し、政府が巨額の資金で救済する事態となったのです。
人々は「銀行や国家が保証するお金って本当に安全なの?」と疑問を抱くようになり、既存の金融システムそのものへの不信感が一気に高まりました。
この不信感こそが、新しい通貨のアイデアが生まれる土壌となったのです。
サトシ・ナカモトとビットコインの提案
そんな状況で登場したのが、サトシ・ナカモトという匿名の人物(もしくはグループ)が発表したビットコインの論文でした。
そこでは「中央管理者を必要としない、ピア・ツー・ピア型の電子通貨」が提案されていました。
すべての取引を分散型の台帳(ブロックチェーン)に記録し、参加者全員で監視する仕組みにより、改ざんが困難で透明性の高い通貨が可能になる。
これが、現在の暗号資産の原点となったのです。
暗号資産の仕組みとは?
「暗号資産」と聞くと、投資のイメージが先行しがちですが、その本質は技術にあります。
暗号資産はブロックチェーンという分散型台帳の仕組みによって支えられており、誰か一人が管理しているわけではありません。
これにより、不正に改ざんされにくく、国境を越えて自由にやりとりできる特徴を持っています。
ここでは、暗号資産を支えるブロックチェーン技術と、それが従来のお金とどう違うのかを見ていきましょう。
ブロックチェーンという分散型台帳
ブロックチェーンとは、取引記録を「ブロック」という単位にまとめ、それを鎖のようにつなげていく仕組みです。
全ての取引は参加者のネットワークで共有され、誰でも検証可能。
改ざんしようとすれば、膨大な計算を同時にすべての参加者に欺く必要があり、現実的には極めて困難です。
この「改ざん耐性」と「透明性」が、暗号資産の最大の強みです。
中央管理のお金との違い
従来の通貨は中央銀行や政府によって発行・管理されます。
しかし暗号資産にはそうした中央管理者が存在せず、ネットワーク参加者全員がルールに従って取引を承認します。
これにより、国境を越えた送金や24時間取引が可能になり、銀行口座を持たない世界14億人の方々でもお金のやりとりができるようになるのです。
暗号資産の代表例
暗号資産といっても、実際には数千種類以上が存在します。
その中でも特に有名で、多くの人に利用されているのがビットコインとイーサリアムです。
どちらも暗号資産ですが、目指す方向性や仕組みには大きな違いがあります。
ここでは、暗号資産の代表格であるビットコインとイーサリアムの特徴を簡単に見てみましょう。
ビットコイン(BTC)の特徴
ビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれる存在です。
金のように存在する量が限られている点や、金を掘り出すように、ビットコインも採掘(マイニング)で新しいコインが生まれるのでイメージが似ている点でも重ねられて例えられんだそう。
発行上限は2100万枚と決まっており、それ以上は増えない仕組みになっています。
この希少性と、国家に依存しない独立した通貨としての特徴から、価値保存の手段やインフレ対策として注目されています。
イーサリアム(ETH)の特徴
イーサリアムは「世界の分散型コンピュータ」とも呼ばれる暗号資産です。
通貨としての機能だけでなく、スマートコントラクトと呼ばれる自動契約の仕組みを持っており、NFTやDeFiといった新しいサービスの基盤としても活用されています。
ビットコインが“価値保存”なら、イーサリアムは“応用の拡張”に強みを持っているのです。
なぜ暗号資産は注目され続けるのか?
誕生から十数年が経った今も、暗号資産は投資家や企業から注目され続けています。
その理由は、単なる投資対象にとどまらず、新しい経済の仕組みを作る可能性を秘めているからです。
国境を越えるスピーディーな送金、銀行口座を持たない人でも利用できる利便性、さらにはWeb3と呼ばれる次世代インターネットとの親和性…。
暗号資産は「未来の金融インフラ」として進化し続けています。
ここでは、暗号資産がなぜ今も支持されているのかを整理してみましょう。
国境を越える価値の移動
従来の国際送金は高額な手数料や数日の待ち時間が必要でしたが、暗号資産なら数分で世界中へ送金が可能です。
しかも銀行口座がなくてもスマホ一つで利用できるため、金融サービスから取り残されていた人々にも新しい選択肢を提供しています。
Web3時代の基盤としての暗号資産
Web3と呼ばれる新しいインターネットの時代では、中央集権的なプラットフォームに依存せず、ユーザー同士が直接つながる仕組みが重視されています。
暗号資産はその基盤となる存在であり、NFTや分散型金融(DeFi)など、次世代サービスを支える「燃料」の役割を果たしています。
まとめ
暗号資産は、2008年の金融危機をきっかけに「中央に依存しないお金」として誕生しました。
その仕組みはブロックチェーンによって支えられ、従来の金融システムにない透明性と自由度を持っています。
現在はビットコインやイーサリアムを中心に普及が進み、次世代の経済基盤としても期待されています。
この記事が、あなたの暗号資産を保有する未来の第一歩となる事を心より願って作りました。
今後の記事では、マイニングやステーキングといった仕組みをさらに掘り下げ、暗号資産の世界をひとつずつ理解していきましょう。
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